料理雑誌にはオノマトペがたくさん出現しそうだなぁ…というわけで、学生が「きょうの料理ビギナーズ」を1年分(2013年12月号~2014年11月号、1,968ページ)チェックしました。
出現オノマトペの延べ数は2,759語、異なり数は888語でした。
1ページに1語以上のオノマトペが出現していることになります。
中でも頻出するのは、以下の4語でした。
たっぷり(280回)
- 鍋にたっぷりの水を入れて…
- たっぷりの具材を使って…
サッ(279回)
- サッと炒めて…
- サッと混ぜて…
しっかり(272回)
- しっかりラップで包んで…
- 強火でしっかりと焼きつける
しんなり(108回)
- 塩でしんなりさせたきゅうりに…
- 白菜を加え、しんなりするまで炒める
調理方法を説明する文に使われるオノマトペが圧倒的に多いことがわかります。
次に、食材や料理に特徴的なオノマトペ、ちょっと珍しいオノマトペをいくつか紹介します。
複数のオノマトペを組み合わせた欲張り表現
- カリトロのたこ焼き
- 焼くとふっくらツヤツヤのパン
- カリッホクッの焼き芋
調理(加熱)によって変化する表現
- れんこんのシャキッとした歯ごたえ
→ しっかり火を通したれんこんはモチッとした食感が… - シャキッとしたレタス
→ フライパンにレタスを加え、しんなりしたら…
お肉を噛んだり飲み込んだりするときの表現
- ムングッと飲み込む
- ウニッウニッとかみしめて
食材・料理特有の表現
- 蒸し煮することで、ホックリ仕上がります
- こっくりみそチーズであえます
- にらはクタッとしやすいので…
- ねっとりとした里芋
まだまだ他にもたくさんのオノマトペが登場しています。
今後、季節による変化や、「あっさり」レシピと「こってり」レシピの材料の違いも分析する予定です。